先日「徹子の部屋」で、俳優の宝田明さんが、満州(現在の中国東北部)での戦争体験を語っていました。


ロシア兵に撃たれて、麻酔なしで弾を取り出す手術をした話。

当時11~12歳だったらしいですが、そんな子供が、麻酔なしで皮膚をザクザク切られるとか(それも、非常時で道具がないから家にあった裁縫用のはさみ!)Σ(゚д゚;)

宝田さんは命を取り留めたけど、戦場でもそれ以外でも、医療の不備で助かる命も数限りなく失われるのが戦争。


で、日本に引き揚げる途中、食べ物がないから、現地の中国人と物々交換してもらうのだけど、困るのが子供連れのお母さん。

赤ちゃんは大人と同じものを食べられないから、食べさせるものがなく、このままでは日本に着く前に飢え死にしてしまう。

そこで、あとで迎えに来るから、と言って中国人に預けられて、中国で育ったのが「中国残留孤児」。


ああ!子供の頃、人民服を着た人と、年配の人が抱き合って再会を喜ぶ姿を見たわ!

「チュウゴクザンリュウコジ」ってなんだろう?と不思議に思ってたけど、そういう歴史があったのね。

「ザンリュウ」も「コジ」もすぐには意味が呑み込めなかった私、なんと幸せな子供時代を過ごしていたんだろう…


この話で思ったのは、「戦争で犠牲になるのは、立場の弱い子供たち」ということ。

人を助けたい気持ちに、国籍なんか関係ないこと。

今、なにかされたわけでもないのに中国や韓国の悪口を言うバカ(安易にバカと言うのはよくないですが、あまりに歴史や社会に無知で見てて腹が立つので、言っちゃいます)が多いですが、当時敵国だった日本の子供を助けてくれた中国人もいるんです。

同じ人間なんです。


だから分かり合える…なんてきれいごとは言いません。

だって、日本人どうしだって考えのちがいはあるし、同じ趣味の人どうしもそうです。

でも、「人として」どうすべきか、という点は、だいたいどこの国の人も同じだと思います。


罪のない子供や赤ん坊の命を危険にさらさないで欲しい。

これからも平和な時代が続くことを祈ります。