こんにちはバルコアです。

 

洪範に「火に炎上」と言っている。

炎上とは、南方であり、光輝(ひかり)をあげ、盛夏にあって、気が極り上ることである。

そこで炎上と言った。

王者が明らかな方向に向って政治をしたならば、よく治まる。

この象を取ったのである。

昔、明王は、南面して政治をし、天下の秀れた人々を集め、これを朝廷に置いて、政治をたすけさせた。

また悪い人臣をしりぞけ、これを在野に追放し、その政治を正しい姿に返した。

正しい人を任命することができたならば、天下が大いに治まることは、腕ぐみをして何もしなくてもできるのである。

易の説卦伝には、離☲☲を火とし、明としている。

離を重んじ、明を重んじたならば、君臣、ともに明らかになる。

明らかになれば、火の気に順う。

火の気が順であれば、その性のようになる。

その性のようになれば、よく成熟し、人々の役に立つようになる。

これを用いたならば起り、これを捨てたならば止んでしまう。

もし人君が聡明でなく、賢良の臣を遠ざけ、讒佞の臣を進め、法律を無視し、肉親を疎んじ、まごころをもって諫める臣を殺し、罪人をゆるし、本妻の子の跡継を癈して、めかけ腹の子を立て、妾を正妻としたならば、火は、その本性を失い、用いないのに起り、風に従って斜めに行き、宗廟や宮室を焚き、民の家を焼いてしまう。

そこで、火に炎上せず、と言うのである。