こんにちはバルコアです。
はじめは、母親は虐待を否定していたが、最終的に思い出したいくつかの出来事も、すべて父親のせいにした。
デレックがつらい思いをしていたことを知っていたら、自分は何か手を打っていたというのだった。
そして彼女は感情的になり、つい最近夫に先立たれたというのに、なぜこれほどひどい仕打ちをするのかと訴えた。
これは、虐待をした親が大人になった自分の子供によく示す反応だ。
デレックは、個人と同族の記憶についての私の講演に熱心に耳を傾けた。
両親は邪悪な人間ではなく、脅えていたふつうの人にすぎず、自分たちの行為がどんな結果をもたらすかに気づいてはいなかったのではないかと思う、と私に語ってくれた。
ワークショップが終わるころには、デレックは、ずいぶん考える材料をもらって感謝していると言っていた。