こんにちはバルコアです。

 

要らないものばかり持って歩く人があったら、諸君はそれを賢い人間だというだろうか。

 

大きなズダ袋提げて歩いている人を見て、

「何が入っているのですか」

「なあに、これ、くだらないものですよ」

「何か、お要り用の物ですか」

「いやあ、要るものじゃないんですよ」

「それを、なぜ提げるんで」

「いやあ、それが気になってねえ。これ家に置いとけないんで、こうやって持って歩いているのです」

といったら、諸君はどう思うか。

「これ阿保かいなあ」と思うだろう。

 

これと同じような愚かなことをしていて、自分は愚かだと思わないでいる。

 

心の中に随分と要らないものをたくさん持っていると、肝心要(かなめ)のものを覚えようとするときに、要らないものが詰まっているから、程よく覚えられない。

そして、自分がそれほど粗忽(そこつ)であることは気づかないで、「私は物覚えが悪いんで・・・」と平気でいっている馬鹿がいる。

そのくせ、自分のものだけは、どんなものでも、忘れない。

どんなもの覚えの悪いという人でも、ときには人のものまで、持ってきてしまう。

笑いごとではない。