生物生産科といえは名久井農業高校の野菜と果樹学習を一手に引き受ける学科。
かつて名農には水稲と畑作を学ぶ農業科と
果樹と野菜を学ぶ園芸科という2大勢力がありました。
しかし水田がなくなってしまったことから、農業科の学習分野が大幅に縮小。
したがってこの生物生産科は、当時の園芸科と水筒を除いた農業科の学習を
ほぼ受け継いだ学科になっています。
かつての園芸科と違うところが食品製造分野の導入。
名農には立派な食品加工の施設がありますが、
ここを使って次々と新しい加工品を試作販売しているのです。
これはジャム。それもイチゴではなく南部町名産のサクランボです。
酸味が強いのでアイスクリームやヨーグルトにトッピングすると
美味しいとのことです。昔、TEAM FLORA PHOTONICSは
摘果リンゴのアップルピューレを開発し、大会に出場しました。
豊富なポリフェノールと酸味がとても美味しく、
FLORAは放課後に調理室に集まり、摘果リンゴ丸ごとアップルパイを作ったものです。
このジャムもパイにしたらどうでしょう。美味しいチェリーパイになるはずです。
ところで昔、京都大学で開催された科学コンテストに出場した際、
「ラズベリーパイ」を使って装置を作ったという高校や大学がよくありました。
工学系の発表なのに、どうして食べ物が出てくるんだろうと
最初はトンチンカンでしたが、調べてみるとイギリス製の教育用コンピュータの名前でした。
1〜2万円から購入でき、いろいろプログラミングできるので使われていたんですね。
また表記はPieではなくPi。その世界では常識らしいのですが、
畑違いのFLORAはまったく知りませんでした。逆を考えるとFLORAが常識としている
栽培知識は他分野の方はわかりません。いかにわかりやすく伝えるかが大切です。