今年、FLORAは大胆にも3箇所で実験を行っています。
ひとつは土肥実験室。予備試験も兼ねた室内栽培を2年生が取り組んでいます。
もうひとつは馴化温室。農場におけるFLORAの本拠地で、借用して今年で15年になります。
たくさんの物品が用意されているので、ときどき他の研究班が借用にきます。
そして最後は馴化温室の奥にある大型水耕温室。
DFTとNFTという2つの代表的な栽培システムが揃っています。
こちらは環境システム科養液栽培研究班のベースキャンプですが
今年は広い温室の窓際でミスト栽培をさせてもらっています。
実は2018年もここで40個ぐらいの大量の水槽を並べ、
作物栽培しながら水質浄化をするという研究に取り組んでいました。
いずれも国際大会のためのブラッシュアップ。本当にお世話になっています。
さてそんなFLORAなので課題研究ではいろいろ場所を変えることになります。
3年生を例にして動線を紹介すると、まず大型水耕温室に集合して今日の手順を確認。
その後、この温室とお隣の馴化温室に分かれて活動しています。
各自約1時間の作業が終了したら今度は馴化温室に集合。
全員揃ったら暑さから逃げるように土肥実験室に移動して発表会の練習となります。
ひとつの場所で多様な商品を購買できる形態を取り入れている商業施設を
ワンストップショッピングといい、利便性が高く人気ですが、今のFLORAは真逆。
非効率なので、短縮授業が多い今月は大変です。
ところでこれは2つの温室を行き交う際の通路。雑草抑制のため寒冷紗が敷かれていますが
そこに水溜りの跡があります。面白いことに水溜りだったと思われる周囲に
明るいイエローの縁取りがあります。これは黄砂。こちらにも中国から飛んでくるのです。
そういえば昨年、砂漠の砂でナガイモを栽培した3年生がいましたが、
今年国際大会の出場者になり研究は休止。いつか後輩たちが復活させるかもしれません。