土肥実験室には大きな6つの実験用テーブルがあります。
そのうち3つの机上にご覧の通り、たくさんの物品が並べられました。
そうです。これが新生フローラが取り組む研究に使う実験材料です。
でも勘違いしないでください。このテーブル1つが1人分。
つまりここに盛り上がっている材料は、3人分だけなのです。
では残りの4名分はというと、土肥実験室ではなく
農場にあるベースキャンプの馴化温室に運び込まれているのです。
今年のフローラも長年の流儀にしたがって一人一研究。
つまり7テーマで進めますが、植物栽培系をこの土肥実験室で、
そして植物を使わない研究を馴化温室で行うことにしたため、
このように場所ごとに材料を仕分けしたというわけです。
植物を扱う方が温室ではないかと不思議に思われるかもしれませんが
温度制御できない温室は、5月になるともう汗が流れるほど暑くなります。
したがって今までの経験上、初夏になると高温障害を引き起こし
まともな結果が得られないことが多くなっているのです。
今年は春先からかなり高い気温が続いています。
そのため温室で温室で栽培したら間違いなく全滅しそうな予感がするのです。
植物を育てるはずの農業高校なのに育てられる場所がなくなり
実験は外、栽培は内になるという逆転現象。
温暖化は植物研究にも大きな影響を与えています。
さて今日は実験室で研究を行う2つのユニットが出校して
実験準備に取り掛かる予定です。