
これはかつて園芸科学科1年生が履修していた
グリーンライフという科目の学習風景。15年ぐらい前の古い写真です。
彼が作っているのは名農のキャンパスとその周辺の地図。
自分たちの学んでいる名農周辺にどんな植物が自生しているのか調べては、
その位置を地図に書き込んでいました。
地図を挟んだバインダーとカメラを持って、春の道をみんなで歩くのは楽しいもの。
いろいろな植物を見つけては、あとで調べられるように写真を撮っていました。
面白いことに調べてみると樹木以外の野草は多くても十数種類。
つまりこれだけ覚えたら、道を歩きながら植物の名がほぼわかるのです。
散歩しながら道端の植物の名前や特徴がいえたら、ちょっと素敵だとは思いませんか。
せっかく農業高校に入ったのですから、卒業するまでには覚えようとよく話していました。
また地図は5名1組ぐらいで作っていましたが、
面白いことに「食べられる植物」「植物の花色別地図」などテーマは自由でした。
完成した地図は校内掲示や発表はもちろん、植物観察コンテストに応募。
毎年、誰かが受賞するので喜んでいました。
今も覚えているのが、植物の写真と原産地、国旗を地図に貼り付けたグループ。
タイトルは「僕らの里山はワールドワイド」。いかにも日本の里山という南部町ですが
自生する野草の原産地はアジアやヨーロッパ、南米など世界中からやってきていました。
野山を歩いては自然に触れながら地元の自然を学んでいく
まるで小学生のような学習ですが、これから始まる農業学習の入り口としては
モチベーションを高めるのになかなか効果があったと思います。
さて今日は見事合格し、4月には名農の1年生になる中学生の皆さんへの説明会。
まもなくどっぷりと自然の中で過ごす農高生活が始まります。