
こちらも学会で発表した空気浄化のポスター。
確か2016年のTEAM FLORA PHOTONICSだと思います。
あの水質浄化システムのBIO-ENGINE TYPE1と同じ仕組みです。
実は今までFLORAは2回サンパチェンスによる空気浄化に挑戦しています。
1回目は2013年。ブラシナゾールで光感受性を高めたサンパチェンスで
室内の空気浄化にチャレンジしました。
対象とした住居は、東日本大震災で被災されたみなさんの仮設住宅。
狭い部屋なうえ、隣接するのであまり窓を開けられないことから
匂いや空気汚染が問題になっていたからです。
2回目はこの2016年。1回目と同じ方法ですが
こちらは学校や病院、図書館や町の役場など公共施設です。
しかし評価は2回とも微妙。なぜなら臭気測定計を使ってチャンバー内の匂いや
PM2.5を時間ごとに変化を測定すると、確かに植物がある方が早く浄化されるのですが
もし6畳の部屋を浄化しようとするとサンパチェンスが8鉢ぐらい必要なのです。
これではちょっと現実的ではありません。研究としては評価されましたが
実用化に難があるため、BIO-ENGINEほど話題になりませんでした。
でも測定のために設置してもらった岩手県の仮設住宅や公共施設の関係者には
別の意味で大好評でした。それが室内花としての役割。
ご存知の通り、サンパチェンスなど花壇用の花を室内で育てると
光不足で徒長したり葉の色が薄くなってしまいます。
ところがFLORAのサンパチェンスは光感受性を高めているので
室内でもきれいに咲き続けます。植物を知っている人が見たら、これは奇跡の風景。
とんでもないことです。しかし多くの方はそんなことを知らないので何とも思いません。
最先端の技術を纏い、机上で静かに花壇用の鉢花が咲いている。
いかにもFLORAという研究ですが、あまりにマニアックすぎました。