ホワイトボードの前にみんな集まって何をしているのでしょう。
これは環境システム科のある商業系の授業。
「こんなアイデアがあれば社会はもっと良くなるはず」というお題に対して
それぞれが考えたアイデアを披露し合っているのです。
発想の方向は全方位。したがってクローラー型タイヤで
段差や砂でも走れる車いすやスーパーマーケットが出店する安価なコンビニ、
女子ならではの快適なトイレの提案などそれはもうさまざま。
しかしみんな自分で考えたことなので、淀みなく説明してきます。
また質疑応答でも明快に答える人が多く、これには驚きました。
まだトリビアの泉ではなくタネですが、今後が楽しみです。
これからは知識だけでなく、知識を実社会で活用する力が大切だといわれています。
新学習指導要領に探究的学習が取り入れられたのもこれが理由です。
しかしこれらの課題解決学習は農業高校の得意技。
もう70年以上も前から取り組み、すっかり定着しています。
いまさらどうやって進めればいいのかなどの不安はまったくありません。
それどころがこのように商業系の授業でも応用され、
生活の中で遭遇する課題を自ら調べ、
解決のアイデアを考える授業などに発展しています。
さらにどうすれば自分のアイデアをみんなに理解してもらえるか、
他者のアイデアの長所や改善点はどこかなど考えることで
さらに深いところまで学習しているようです。
また思いついたアイデアを実験や活動を通して試してみるのが課題研究。
机上だけで終わらないのが農業高校のダイナミックな学習です。
ぜひ農業高校でこんな楽しい探究的学習を体験してほしいものです。