名農の職員玄関には、生物生産科の加工品がいつも並んでいます。
なぜならこの場所は、加工班の人たちが製造したタレやジャムなどの
試作品を販売するアンテナショップだからです。
無人販売ですが、ときどき名農生や来校されたお客様が買い求めています。
さて青森県には名農を含めて、現在農業を学べる高校が5校あります。
各校、特色のある学科がありますが、比較的どこにでもあるのが食品科学科。
農業は昔のように良い農産物を生産すれば良かった時代から
いかに有利に販売するかを考える6次産業という新しい時代に入っています。
そこで大きな力になるのが農産加工。農家が力を合わせて農産加工品を開発し
直売所やインターネットを通じて積極的に販売活動をしています。
多くの高校に食品科学科があるのは、このような社会のニーズに応えてのものです。
では生物生産科と環境システム科しかない名農では、どこで学ぶのでしょうか。
ひとつは加工班。興味のある人たちが地元の農産物を使って
自由に商品を開発してはこのように販売しているのです。
また水耕栽培を学ぶ環境システム科でも植物工場で生産したイチゴを使ったジャムを
これまた試験的に生産販売しています。つまり名農は食品科学科こそありませんが
どの研究班でも食品について学んだりチャレンジすることができるのです。
もちろん環境班であるFLORAだって、機能性ジャムや摘果リンゴのパイなどの
開発に取り組み、高く評価されています。
名農には食品科学科に負けない充実した加工施設があります。
少人数だからこそできる小回りと機動力のある生きた学習も名農の大きな魅力なのです。