
青森県の桃の収穫はちょうど今の時期。
もちろん青森県一の生産量を誇る南部町では、いろいろな品種が並びます。
先日、ちょっと変わった桃を見つけました。
それがこの「天津桃」(てんしんとう)。
でもこの桃、一般に店頭に並んているものと形がちょっと違うと思いませんか。
そうです。先が尖っているのです。
でも桃の絵を描けといわれると、意外に先が尖った桃を描く人が多いといいます。
理由は「桃太郎」のイメージ。川から流れてきた桃は確かに先が尖っていました。
おそらく現在の丸い桃が主流になる前、
広く栽培されていた古いタイプではないでしょうか。
調べてみるとやはり「桃太郎の桃」のモデルと説明されています。
そこで皮を剥いてみたのが左。なんと果肉が真っ赤です。
美味しそうなので食べてみてびっくり。
甘さ控えめ。それどころか酸っぱいのです。
名農の美味しい桃と比べると、お世辞でも美味しいとはいえません。
ただコンポートやジャムにすると、逆に酸味があって美味しくなりそうです。
鮮やかな赤さポリフェノール。さらに桃太郎のストーリーを付加すると
ちょっと面白い商品になりそうです。
ところでストックホルムのマーケットで潰れた形の桃を見たことがあります。
そして帰国して1週間ぐらい経った時、地元の道の駅で同じ桃を見つけました。
名前は「蟠桃」(ばんとう)。こちらは不老不死になる「孫悟空の桃」として
紹介されていました。日本でも珍しい桃がストックホルムにあるとは不思議。
今回また不思議な食材を見つけたいものです。