
フローラハンターズの本拠地である馴化温室脇に大きな鉢植えがあります。
そのほとんどがブルーベリーですが、違う作物もわずかに栽培されています。
そのひとつが西洋スグリ。優れたジャムの原料となり、
青森県で多く栽培されているのは黒房スグリですが
こちらは熟すと実が赤くなるレッドカーラントです。
また赤くならないホワイトカーラントもあります。
どちらも昔からこの地域ではよく庭で栽培されていました。
そんなこともあってスグリといえばちょっと田舎くさい食材という
イメージがあります。しかし近年、フランス語のカシスという
名前で紹介されたものですから、一気にお洒落な食材になってしまいました。
この他にルバーブもあります。さらに数年前までキイチゴも育てていました。
キイチゴの英名はラズベリー、フランス語ではフランボワーズ。
よくケーキで耳にする名前です。
知らないうちにみんなオシャレになってしまいました。
でもこちらは管理するメンバーが卒業してしまい気がついたら枯れていました。
さて、なぜフローラはこんなにもジャムの食材を栽培しているのでしょうか。
実はこれも研究のため。ブルーベリーなどの果実にLEDを照射すると
ポリフェノールが増えることはすでに先輩の研究でわかっていました。
そこで5年ほど前のフローラメンバーがポリフェノール含有量を増やした果実で
ジャムを作ったら、高機能性ジャムができるのかを試したのです。
結果は仮説通り。ポリフェノールの多いジャムになることを証明しました。
ポリフェノールが多いことを売りにしたジャムは見たことがありません。
またこれらのベリー系は北国青森に適した果樹。
農業クラブ向けに青森ならではの加工品を開発しようとした研究ですが、
どこにも披露することなくお蔵入りしました。誰かチャレンジしませんか?