環境システム科が誕生した際に制作されたパンフレットを紹介しています。
開いて見ると目に飛び込んで来るのが「起業チャレンジ」の頁。
ご存知、生徒が3つの水耕栽培の模擬法人を組織し、
生産から販売まですべて自分たちで考えて行うという
名久井農業高校にしかない学校設定科目です。
畑と違い水耕栽培では装置を操らなければなりません。
最近の農業高校にはこのような水耕栽培装置は導入されていますが
あくまでの圃場と同じ扱いなので生産管理は学校が担当。
生徒は授業の際に体験するというのが一般的です。
したがって生徒はその装置を使って自由に栽培することはできません。
ところが技術は失敗をおそれず何度も反復することで身につきます。
つまり装置の使い方を覚えるには自分で操作する必要があるのです。
そんな理由で起業チャレンジでは、自分たちで考えて装置を操作しもらい
管理販売まで行うのです。ここでは農でありながら工業系の知識が技術が力を発揮します。
もうお分かりだと思いますが、起業チャレンジは環境システム科の信念である
「農と工の融合」「農と工のドラマティックな出会い」を具現化するために
設けられた科目なのです。2年次、環境システム科は2つの類型に分かれますが
工業類型で学んできた電気などの知識と技術、
ビジネス類型で学んできた栽培と販売の知識と技術を互いに3年次に持ち寄り
法人としての成功を目指す。まさに農と工を融合させた科目です。
農業高校なのに工業を学べるので、とかく工業実習が注目されますが、
起業チャレンジが農と工を結ぶ環境システム科のコアになっているのは
このパンフレットを見るとわかります。
今年も3年生がレタスを販売するなど頑張っています。