
イチゴです。まだ白いので未熟果のようですが左下のものはもう熟しています。
これはホワイトディライトというイチゴ。
現在、白いイチゴが出回っていますが、これは元になったもの。
野生種に近いので残念ながら実は大粒にはなりませんが
食べるとちゃんと甘くてイチゴの風味もしっかりあります。
さて2009年を最後に閉科した生活科学科には
Apple Girlsという研究班があり最後の1年間を担当しました。
運よく閉科直前に「白いりんご」の栽培法を考案。
全国で話題となったもののまもなく卒業、そして学科は閉科してしまいます。
せっかくの技術をなくしたくないとの声も多かったことから
同じく担当していた園芸科学科の草花班で生活科学科の
レガシーを引き継ぎ、さらに研究を深めていくことになりました。
名前もそのままApple Girls。2代目でした。
生活科学科が思いを届ける商品の開発という視点で活動したのに対して
園芸科学科ではなぜ白くなるのか、どうすれば白いまま保存できるかなどを
実験を通して科学的に分析。その結果、2つの学会主催の発表会で最優秀を受賞しています。
この白いイチゴはそんな2代目Apple Girlsが、育種に取り組んだ際に用いたものです。
もちろん狙いは白いイチゴ。赤いシリーズならぬ白いシリーズです。
しかしせっかく発芽したたくさんの苗は、ヤマセによる低温多湿の風にやられ
灰色かび病が発生。あっという間に全滅してしまいます。
Apple Girlsは2代で解散。翌年からはTEAM FLORA PHOTONICSが
白いリンゴの栽培は引き継ぎましたが、イチゴ研究は消滅してしまいました。
白いイチゴが実るこの時期、リタイヤしてしまったイチゴ研究を思い出します。