大昔、前任校の生徒たちと製作したLEDスタンドです。
両端がUSBーA端子のケーブルを買ってきて、ナイフで半分に切断。
端子の反対側にLEDをハンダでくっつけます。
このままだとショートしてしまうので、熱収縮チューブでカバーして完成。
このライトをこれまた自作の青森ヒバの台座に通してPCから給電すると
丸い穴の開いた台座の下が光るLEDスタンドの出来上がりとなります。
この丸い穴に差し込むのは培養瓶。短くて太いガラスの試験管です。
かつてこの研究室で生徒たちと洋ランの無菌培養に取り組んでいました。
しかし成長が遅くどうも達成感が感じられません。
そこでバイオテクノロジーの技術を応用して試験管内にサボテンを播種して
育てて楽しむという遊びを思いつきました。
楽しむのはゆっくりと育つサボテンと培地が発する美しい光です。
最初、色つきLEDを考えましたが価格が高くなるので方針変更。
培地に食紅で着色しました。もちろん寒天培地では白く濁るので
ジェランガムという透明な培地に変更。それはそれはきれいに光りました。
また面白いことにピンク系やブルー系の培地とグリーンの培地では生育が異なります。
葉が変形してできたというトゲの間隔も違ってきます。
これは光合成の関係。この経験がのちのTEAM FLORA PHOTONICSにつながります。
かわいいサボテンと優しい光は育てる人に癒しを与えます。
そして人はPCに電源を入れることでサボテンに室内でも育つ光を供給します。
コンセプトは「共生」。先生方によるお試し試用を経て、文化祭で販売。
その後、「フロム・ラボ 〜研究室からの贈り物〜」と題した商品開発がさらに行われ
大いにみんなで楽しんだものです。この作品は生徒によって特許出願もされています。
来年も研究から派生して生まれるこんな面白い副産物に期待しています。