
今から10年前の2011年、結成3年目のTEAM FLORA PHOTONICSが
LEDを利用した作物栽培研究に明け暮れていた頃、
LEDの活用や植物工場という新しい技術を
農業高校でも学習をさせる時代になってきたのではと考えていました。
すると運良く、当時生物生産科でLEDなどを活用して作物の総合防除について
研究を始めた野菜班の先生とともに先端技術を見学できる機会をいただきました。
伺ったのは四国の愛媛大学農学部と四国電力の研究所。
どちらも当時、植物工場研究をリードしていた研究機関で
新鮮な驚きとともに名農生にも扱える学習内容のヒントをたくさんいただきました。
さてお話は松山空港から羽田空港経由で、青森の三沢空港を目指していた時のことです。
羽田空港で三沢行きの飛行機を待っていると突然の大揺れ。東日本大震災です。
空港内はパニックにこそなりませんでしたが、すべての飛行機が欠航。
さらに空港から各地を結ぶ電車もストップ。陸の孤島となってしまいました。
この写真は北ウイング。左側にコーンが並んでいますが
高いところの飾りガラスが割れて降ってきたようです。
行くところがなくなったたくさんの人たちはここで一晩を過ごすことになります。
てきぱきと床にダンボールや梱包の時に使うプチプチを敷いて寝床を作ったり、
毛布や非常食を配るスタッフには感心しました。携帯電話がつながらず、
いったい何が起きているのかわかりませんでしたが、持参していたiPadや
空港のテレビでとんでもないことが起きているのがわかってきて驚いたものです。
夜になるとダンボールの寝床でも3月は冷えます。すると空港内のスターバックスが
在庫のある限り、無料でコーヒーを提供してくださったのを覚えています。
飛行機が飛んだのは翌日の午後。夕方に帰ってきましたが地域はみんな停電中で
ストーブが使えず、さらにまもなくガソリンが手に入らなくなりました。
あれから11年。天災は忘れた頃にやって来る。今日は3月11日です。