机の上に水槽がいくつかあります。
かつてフローラはサンパチェンスという草花による水質浄化システム
「バイオエンジン」を開発しては地域で活用してもらいましたが
その予備実験として、水槽を使って硝化菌のビーズ化などに取り組んでいました。
さてこの水槽にも魚はもちろん、草花もありません。
よく見ると小さな貝が壁面にへばりついています。
貝の名前はモノアラガイ。しかし貝の研究をしているのではありません。
哺乳類の肝臓に寄生する肝蛭(かんてつ)という吸虫を育てているのです。
肝蛭は家畜の寄生虫。この貝を中間寄主としてしているようです。
農業にとって家畜はなくてはならないもの。
つまり食料生産という立場から研究しているようです。
これを生徒に指導されているのは、畜産が専門の先生。
農業は植物から動物、食品、生物工学、環境、機械、福祉、流通販売など幅広い産業です。
先生方は大学でそれぞれの分野に特化した研究をされてきていますが
農業教員の免許は、そんなこと関係なく「農業」。
したがってもし食品専門の先生であっても採用されたら他分野は出来ませんとはいえません。
どの分野でも自分で勉強して指導しなければならないのです。
でも長年携わっていると、すべての分野がつながっていることが分かってきます。
またいろいろな知識や技術が身につくので、
大変ですが新しい分野の挑戦も楽しく感じるものです。
さて珍しい寄生虫の研究。どんな成果を出してくれるのでしょうか。楽しみです。