
この深紅色のリンゴは「千雪」(ちゆき)といいます。
2008年に品種登録された青森県生まれで、あまり大きくありません。
特徴は肌にある星のような斑点。正式には「果点」(かてん)といいます。
果点は幼果の時に生えてた毛や気孔が変化したものらしく
品種によって大きさや密度が異なるため、見分ける目安にもなっています。
千雪という名も果点がまるで雪が降っているように見えるから名付けられました。
またモモやナシにもあるとのこと。ナシは分かりますが
モモのイメージがわきません。夏になったら確認したいと思います。
さてこの千雪、食べてみると酸味はほぼなく、甘さだけを感じます。
個人的には酸味がないので、ちょっと首を傾げてしまう味ですが
調べてみて納得。そもそも加工用として誕生したようです。
でも馬鹿にしてはいけません。なんと、その優れた加工特性から
この千雪は世界的に有名な科学雑誌「nature」で紹介されています。
その特性とは皮を向いても褐変しないこと。赤くならないのです。
これはジュースなどに加工する際にとても便利です。
現在、千雪のゲノム分析から褐変に関する遺伝子を探っているということですから
青森県の試験場もなかなかやるもんです。
冬の青森はリンゴでいっぱい。
食べたことのない品種を探すのは面白いものです。