名久井農業高校の第1農場。奥に名久井岳が見えます。
ここはリンゴ畑。木と木の間に白っぽいシートが敷かれています。
これは反射シート。当たり前ですが、お日様は果実より上にあるため
下の部分はどうしても日陰になり、色づきが悪くなります。
そこで光を反射させ、きれいな赤に着色させるために
シルバーのシートを敷くのです。広大な果樹園に設置するのはもちろん、
シートの本数も相当な数なので保管もたいへんではないでしょうか。
さて20年ぐらい前の昔話をひとつ。
リンゴは袋を被せてきれいな赤色にする有袋栽培より
光をたくさん浴びた無袋栽培の方が美味しいのはご存知だと思います。
また無袋栽培は気の遠くなる数の果実1個1個に
袋をかける手間がとコストが不要なので農家も大助かりです。
しかし当時は無袋栽培がまだ多くの方に認知されていないため
理解してもらおうと、生徒と東京でアンケートをしたことがあります。
するとびっくり。美味しいけどちょっと赤黒い無袋リンゴと
味はちょっと落ちるがきれいな赤い有袋リンゴのどちらが好きかという
問いに対して返ってきた答えのほとんどが後者。
リンゴは味より色と答えたのです。
東京ではリンゴは高級品。贈答用として利用されることが多く
見た目重視と考えていたようです。
おやつがリンゴという青森県のリンゴ農家とは真逆の答え。
想定外の答えに複雑な顔をしていた生徒の顔を今も覚えています。
20年経ちサンふじという言葉も認知されてきた令和の今、
同じ問いをしたらどんな答えが返ってくるのでしょう。
ちょっと興味あります。