
環境システム科が誇る小型水耕栽培温室です。
学科が新設に合わせて完成した科目「起業チャレンジ」のために
設計された特注の2段式水耕栽培装置が備えられています。
しかし起業チャレンジの野菜の生産販売活動はまもなく終了。
したがって温室内で栽培しているとは思えません。
それなのになぜ夕方になってもこのようにライトがついているのでしょう。
でもライトの消し忘れではないようです。
覗いてみるとちゃんと栽培されているのです。
実はこの小型水耕栽培温室、中が二つに区切られています。
約4分の3は起業チャレンジで使っていますが
残りの小さなスペースには立体式イチゴ栽培装置が設置されています。
こちらにちゃんとイチゴが育っているのです。
悲しいことに日本のイチゴの旬は自然の摂理に反して、
クリスマスケーキの需要が増えるため冬になってしまいました。
本来なら春から初夏に実る作物なので
冬場に栽培するとなれば燃料を使って加温するしかありません。
ある調査では1戸の大きなイチゴ農家が冬に使う燃料は3万リットル。
1リットル100円だったら300万円にもなります。
石油高騰の今年は心配です。さらに大量のCO2を排出することになります。
SDGsや温暖化防止の観点から考えるとこれは身近で重要な問題です
今までのように南半球から輸入するとか
自然エネルギーを用いた新しい栽培法を至急考案するなどの対策が必要です。
でももっともお金のかからない対策は、イチゴは初夏の果物。
冬には採れないものだから夏まで我慢すると思うことかもしれません。
本校のイチゴは加温しないので温室で育てているので、収穫は春。
さすがは名農。日本SDGsアワードを受賞しただけあります。