
環境システム科の本拠地である施設園芸実験室には
野菜の苗を育てる植物培養室があります。
そこには大学にあるのと同じLEDの波長を制御できる装置が
2台入っていて、さらにエアコンが完備されているので
365日適した気温も確保することができる優れものです。
したがって環境システム科の課題研究や
学校設定科目「起業チャレンジ」でみんな利用するので常に満室。
こんなに利用されている施設はそうあるものではありません。
しかし環境システム科だけが使っているので
存在を知らない農業の先生も多いのではないでしょうか。
この日覗いた培養室ではイチゴの育苗が行われていました。
環境システム科ではイチゴの水耕栽培を行なっていますが
苗も自給しようとしているのだと思われます。
さてそれにしても葉が真っ黒だとは思いませんか。
理由は光合成。植物は光合成のため主に青と赤の波長の光を吸収します。
ここでは若干、青が混ざった赤色光を照射しているので
そのすべてを葉が吸収。したがって反射されないので真っ黒に見えるのです。
逆に緑の光を照射すると鮮やかな緑の葉になります。
なぜなら緑はあまり光合成に使われないので
吸収せず反射するか透過してしまうからです。
私たちの目に植物が緑に見えるのはこれが理由です。
数年前まで中学生なら誰でも何年生でも参加できる
農学講座「アグリサイエンス」という企画イベントを約8年間
チームフローラフォトニクスが運営していました。
その際、フローラが担当する植物講座では必ずこの実験を行い
中学生を驚かせたものです。豊かな自然とともに
機会があったらぜひ覗いて欲しい名農自慢の一室です。