この草花を知っていますか。
花弁にえんじ色の斑点がある不思議な山野草。
名前は「ホトトギス」といいます。
里山を歩くと時々お目にかかるユリ科の植物です。
きれいな赤や黄色と違い、かなり渋い色合いなので
花壇に植えられているのはあまり見たことがありません。
しかしこのホトトギス、渋さが風流と評価され
「お茶花」として用いられます。
確かに茶室に生けられていたらちょっと素敵かもしれません。
さて鳥のホトトギスを英語ではLesser Cuckooといいます。
カッコーの仲間なんですね。
しかしこの植物の英名はToad lily。
Toadとはなんとヒキガエルという意味ではありませんか。
なぜかと思い調べてみると、花の斑点がカエルの模様に似ているから。
つまりカエルのような模様のユリという意味になります。
鳥のホトトギスの胸には斑点があるので、
日本人はこの花に鳥の名をつけましたが、
海外ではカエルに見えたのでしょう。
鳥なのか、カエルなのか。
当の本人にとっては、どちらも失礼な名前かもしれません。