
このところ爽やかな毎日が続いています。
ここは温室が並ぶ名久井農業高校の農場。
名農の農場は1から3までナンバリングされていて、ここは第2農場と呼ばれています。
右の大きなガラス温室は、かつて熱帯植物が栽培されてた特殊な施設。
数十年前、初めて名農を訪れた際、この熱帯植物園を見学しましたが
水田や畑という農業高校のイメージがだいぶ変わったことを覚えています。
しかし園芸科学科がこの秋、閉科されることもあり現在は活用されていません。
壁がガラスではなくコンクリートと石積みという珍しい作り。
サクランボなどを植えて促成栽培に取り組むなど新たな活用に挑戦してはいかがでしょうか。
左の小さな建物は馴化温室。バイオテクノロジーで育成した試験管育ちの植物を
外環境にならすためのガラス温室ですが、ご存知の通り10数年前に
当時草花班だったチームフローラフォトニクスの大活躍が認められ
この温室を無償で借用させていただいています。彼らは2018年に解散しましたが
後継者のトレジャーハンターズ、そして現在のフローラハンターズが引き続いて
使わせてもらっています。しかしなぜ本家本元の生物工学から返還するように
求められないのでしょうか。実はこの温室もあちこち壊れているのです。
特に窓が開きっぱなしで閉まらないのが致命的。冬になると気温が氷点下になるのです。
建設当時は最先端のコンピュータ制御の温室でしたが、これでは生産には使えません。
一時、フローラのために修理しようと学校も動いてくれましたが、
建ててもう20年以上経ちます。とっくに製造した会社はなくなっていました。
普通の温室でも建てると数千万円。こんな環境制御ができる温室だったら
今なら相当な予算が必要になるのではないでしょうか。
そんなことから、今もここは環境班の本拠地となっています。
10年以上も暮らしているとほとんどの機材がここに揃っており居心地抜群。
温室の上には「うろこ雲」。秋も本番です。
来月には今年温室で行った実験機材を片付けながら、
冬ごもりの準備が始まります。