
フローラハンターズのメンバーが水耕栽培しているキキョウ。
ご覧のように7月になった途端、蕾だった花が咲きました。
植物には昼が長くなると花芽を作る長日植物、
逆に昼が短くなると花芽を作る短日植物、
そして日長には影響を受けない中日性の植物があります。
ではこのキキョウはどのカテゴリーに所属するでしょうか。
2021年の夏至は6月21日。したがって私たちは気がつかないのですが
日長は徐々に短くなっています。だから短日植物と
答えたいところですが、答えは長日植物。
確かに短日条件の7月上旬に開花しました。
しかし人間だって生まれるまで10ヶ月もかかるように
キキョウの中に目に見えない小さな花芽ができたのは夏至よりも前。
日が長くなってきたのを感じて花芽をつけていたのです。
かつてTEAM FLORA PHOTONCS は理化学研究所からいただいた
植物の光感受性が高まる作用があるブラシナゾールという薬品の
農業利用研究を依頼され、草花の開花を狂わす実験をしたことがあります。
すると長日植物ではほとんど効果なし。おそらく暖かくなって
植物が栽培できる頃はすでにみんな長日環境。
だから差が出なかったのかもしれません。
しかし短日植物では散布した区で約1週間ほど開花が遅れました。
光を感じやすい体になったので短日を感じなかったのだと思われます。
この研究は2代目フローラが始めて、3〜4代目が発表。
いろいろ受賞したのを覚えています。LEDが得意のフローラが、
一切ライトを使わずに光を感じさせるという究極の魔法の技術。
当時のユニフォームには「ライトマジックショウ」という
ロゴが描かれていました。