
水が真っ白く濁っています。白いものは薬品ではなく微細な泡。
一般的にマイクロバブルといいますが、
この装置は優れもので、もっと小さいナノバブルを発生させています。
今からちょうど10年ほど前に起こった東日本大震災。
海岸沿いの地域が津波に飲まれ、塩害を引き起こし大問題となりました。
それをなんとかしようと立ち上がったのが2代目チームフローラフォトニクス。
女子たちが当時、水耕栽培の実験をしようと九州のメーカーから
借用していたマイクロバブル発生装置を急遽除塩対策として実験開始。
なんと水よりも効率よく塩分を洗い流せることを発見した彼女らは
この装置と発電機をトラックに積んで被災地に赴き除塩活動を展開。
その活動は大きな話題を呼び、全国はもちろん世界に報道されました。
活動終了後、装置はメーカーに返却されましたが
その数年後、環境システム科が新設された際にあらためて導入してもらいました。
あれから何年経ったでしょう。久しぶりにフローラハンターズで使おうと思ったら
現在、園芸科学科の草花班が植物の発根促進のための実験に使っていました。
宝の持ち腐れになっていないこと、そしてフローラの後輩たちである
草花班が使っていることに感動です。環境班が使うのはこの水1Lぐらい。
そこで実験直前に分けてもらうことにしました。
この白い水、装置を止めるとすぐに気泡は消え透明になります。
しかしそれは大きな泡が消えたから。目に見えないナノバブルは
驚くことに数日間も水の中に残っているといいますから驚きです。
フローラを環境研究に目覚めさせた恩人に久しぶりに再開できました。