このビニールハウス、なんだか変だです。
なぜならビニールがかかっているのは上だけ。
横はガラ空きです。それも中で育っているのは野菜ではなく果樹。
もちろん皆さんご存知、南部町名物の桜桃、つまりサクランボです。
屋根だけビニールで覆っているのは雨除けが理由。
サクランボの収穫と梅雨は同じ時期です。
雨を吸うとせっかく実ったサクランボがパンパンになり
割れてしまい商品価値がなくなってしまいます。
そのため少々お金がかかっても巨大なビニール傘で
農家の皆さんは果実を守っているのです。
南部町に来るとこのように高さ5mという
背の高いビニールハウスをたくさん見つけることができます。
今年の作況はニュースによると春先の低温の影響で実の数はやや少なめ。
それも園地の場所によってずいぶん差があるそうです。
理由はサクランボ畑の多くは山間にあるから。
そういえば昔、名農気象班がこの地域のどのあたりに
冷気が溜まるのかを調査して公表。この地域だけにターゲットを絞った
局地的な気象観測は農家はもちろん、役場や地域の試験場などが行う
農業指導にも大いに役立っていました。
今日は青森が生んだ文豪である太宰治の命日「桜桃忌」です。