
黄色の小花をつけているのがモッコウバラ(木香薔薇)。
バラには250種ほど原種があるといわれていますが
これも中国原産の原種のひとつです。
バラといえばヨーロッパですが、かつてはみんな一季咲きで
年に1回しか咲きませんでした。
ところが中国の原種が持ち込まれ、品種改良されたおかげで
現代のバラがもつ耐寒性、つる性、四季咲き性が付与されたといわれています。
アジアのバラの遺伝子も、地味ながらなかなかいい仕事をしているようです。
さてモッコウバラには黄色と白色の2種類があり、
それぞれに一重咲きと八重咲きがあります。
最初に発見されたというモッコウバラは白の八重だといわれていますが
これは黄色の八重咲き。その昔、中国で育種されたものです。
日本には江戸時代に入ってきて大人気となります。
その理由はもうひとつの優れた特性。
なんとバラにつきもののトゲがないのです。
江戸はサクラソウやアサガオなど世界有数の園芸ブームが起きた都。
怪我することなく管理できるため、人気になったというわけです。
この黄色のモッコウバラである
ロサ・バンクシアエ・ルテア(Rosa banksiae‘Lutea’)は
秋篠宮殿下のご長女、眞子様のお印。
優しい色合いの小花をたくさん咲かせてくれます。