環境システム科は名久井農業高校の中で最も新しい学科。
水耕栽培や農産物販売の知識や技術、
施設設備に関わる電気や配管などの工業技術を学ぶ全国でも珍しい学科です。
施設園芸の中で特に水耕栽培がメインとなるため、
露地栽培中心の生物生産科とはちょっと違う装置が備えられています。
このピンク色の小さな装置もそのひとつ。遠心分離器です。
たしか生物工学実験室にもあったような気がしますが
それに比べるとずいぶん可愛らしいものです。
なぜなら滅多に使う機会がないから。
だから3千円もあると買えるおもちゃのようなもので構わないのです。
これを使うのはビタミンCの測定。
水耕栽培で育てるのはトマトやレタスなどの野菜ですが
光や栽培方法の違いによって成分が大きく変化します。
したがってビタミンCぐらい自分たちで測定できるように
学科を立ち上げる際、簡易なキットを用意してもらいました。
その分析にどうしても必要なのが遠心分離器だったのです。
立ち上げてもう5年以上経ちますが、授業や課題研究で
分析したという話をまだ聞いたことがありません。
そんなことでもっぱら使ってきたのはフローラだけ。
かつてJr.が野菜を育てた際とフローラがブルーベリーに光を照射した際に
使わせていただきました。遠心分離器は測定するための下準備で使うもの。
でも実際、どんな装置で測定するのでしょうか。ご紹介します。