これは水耕栽培で土がわりになるロックウールブロック。
環境システム科では水耕栽培が学習のメインであるため
このような大小のブロックが山のようにストックされています。
このブロックに播種して育てるのですが、いつも気になることがあります。
それが藻類の発生。左のブロックや養液は藻類によってすでに緑に着色しています。
鑑賞魚を飼育する際、水槽を窓辺に置くと魚が食べ残した餌や排泄物など栄養分によって
同じように緑色のアオコなど藻類が大発生し、悪臭を放ちます。
水耕栽培で用いる養液にも高濃度の栄養分が入っているため
光に当たるブロックはこのように藻類によって汚されてしまうことがよくあります。
したがって1回収穫したらブロックを破棄し、装置の植え付け部もきれいに掃除して
藻類を流し落とさなければなりません。
幸いこの藻類によって健康被害があったという話は聞いたことがありませんが
あまり気分の良いものではありません。
消費者が見たらきっと嫌な顔をするでしょうか。
そこで彼が取り組んでいるのは水耕栽培における藻類の発生抑制。
あるメーカーの協力でいろいろなことに挑戦させていただいています。
左が抗菌対策を施したロックウールブロック。
ご覧のように完璧に藻類の発生を抑えているのがわかります。
この藻類抑制のアイデアは昔からあり、決して目新しいものではありませんが
水耕栽培に応用するのはまだ一般的ではありません。
何よりも水耕栽培を行う当事者が自分のために考えた技術はとても有意義。
いいものができることを期待しています。
今日で5月も終了。明日から6月です。