
先日の馴化温室、フローラハンターズの女子が仲良く2人で分析を行っています。
たくさんの研究を同時並行で進めている環境班ですが
面白いことに女子3名が土や水関係のテーマを扱っています。
しかしこの日はそのうち1名の調査日ですが、特別な実験をするため
その他2人がサポート。忙しい彼女に代わって分析をしているのです。
しかし昨年のJr.時代に水質分析経験があるので慣れっこ。
この日の分析サンプルは16種類もありましたが、
先輩譲りの機器を操作して、てきぱきとこなしていました。
さて昔、フローラは園芸科学科から環境システム科に移籍する前年に
サンパチェンスによる水質浄化研究に着手することになりました。
ところが研究を進めるには、どうしても分光光度計が必要になりました。
しかし学校にお願いしても20数万円もする機器など買ってくれるはずがありません。
絶体絶命。そんな研究断念の危機を救ったのは思い切った決断。
フローラが今までいただいた賞金を、すべて投入して買うことを決めたのです。
まるで清水の舞台から飛び降りる気分。
すっからかんになったフローラはもう余裕がありません。
でも懐は寂しくなったものの、心の満足度は100点満点。
みんなで水質浄化研究に没頭しました。
その甲斐あって、後日興味深いデータが続々集まってきます。
研究を始めて2年目、この研究の成果が認められたフローラは
内閣総理大臣賞や文部科学大臣賞などビッグタイトルを続々受賞していきます。
その後、この機器を引き継いだ後輩フローラは水の国際大会で準ブランプリ、
さらに後輩のトレジャーハンターズはなんとグランプリまで受賞。
あの時、躊躇して機器を購入していなかったら、こんな栄光に輝くこともなく
ましてや2021年、現在の環境班フローラハンターズの活動などなかったと考えると
生きたお金の使い方ができて本当に良かったとあらためて思います。