何をしていると思いますか。
実は今年のJr.が野菜の種子を播いているんです。
サイコロ状に切れ目の入ったスポンジに一粒一粒丁寧に播種しています。
種子を摘むのはピンセット。1mmもない小さな粒は手では上手につかめません。
環境システム科のメインとなる学習は水耕栽培。
露地栽培を行う生物生産科では畑を耕し、畝を作るクワが欠かせませんが
水耕栽培ではピンセットがその代わり。
したがって環境システム科の本拠地である施設園芸実験室には
ピンセットと植え付けるスポンジもしくは
ロックウールブロックがいつも用意されています。
土を使わない農業はこのように使う農具も違うのです。
さて今から20年も前、前任校で「農業経営シミュレーション」という
学校設定科目を立ち上げました。生徒たちに畑を貸し出し、
なんでも好きに栽培し販売してもらう科目はユニークで全国で話題となり
東北はもちろん、東京や関西にも招かれ紹介に歩いたものです。
その授業で外部講師として北海道農試の先生をお招きしたことがあります。
そこで教わったのは携帯電話による生産履歴のつけ方や活用方法。
スマホの時代の前ですが、写真や文字情報はもちろん、
音声を使って生々しい記録をすることで
農産物にストーリー性を持たせ有利に販売できることに驚いたものです。
「携帯電話は近い将来農具になる」
講師の先生の言葉が今も記憶に残っています。
当時、北海道農試と北海道の農家グループである
未来農業集団が取り組んでいたITを活用した農業は秀悦。
数年間、仲間となって一緒に活動させてもらいまいたが
もし今、同じことをしても光輝く素晴らしいアイデアです。
スマホになった今、当時よりも簡単に情報端末を利用できるようになりました。
そんなスマホを使った新しい農業の研究に励む班が出てきてもいいと思うのですが
名農では残念ながらまだお目にかかりません。誰かチャレンジしませんか?