ここはフローラハンターズの農場における本拠地「馴化温室」。
一人のメンバーが水耕栽培装置の試運転をしようと放課後やってきました。
TEAM FLORA PHOTONICS時代から水耕栽培の研究に取り組んできたこともあり
この温室には、さまざまな栽培装置があります。
右に見えるプランターのような茶色の装置はごく初期のもの。
まさにプランターで中に養液を入れて植物を育てるという単純な装置ですが
ずいぶんと長い間、お世話になりました。
彼がバケツで水を入れてる白っぽい装置はちょっと変わり種。
容器の中では容器中央のポンプが吸い上げた養液をシャワーのように
四方八方に噴射するエアロポニック(水気耕栽培)というタイプで
植物の根が養液の中に浸ることがないのでエアレーションも必要ありません。
確か外国製だったはずです。
その昔、つくば万博でトマトに1万個も実をつけたまるで樹木のような
栽培法が話題となりましたが、それが水気耕栽培。養液の中に強制的に
大量の空気を送り込むというユニークなアイデアに驚いたものです。
そして左下の透明なコンテナ。主任研究員の彼が自作している装置です。
まだ完成していませんが、彼が求める栽培を可能にする装置は市販されていないので
春先からコンテナで自作しているというわけです。
今回行う彼の研究では、これらの装置を全部使って比較することになっています。
試運転も無事終わり、予定では今日の課題研究から栽培スタート。
メンバーの半数は春季大会で遠征中のため不在ですが全員で協力して決行されます。
装置はちゃんと作動するのか、準備に手抜かりはないか。カウントダウンの中、
宇宙ロケットの打ち上げのような緊張感が漂っています。