
昭和19年に開校した名久井農業高校。
当時は農業科だけの小さな学校でした。
しかし昭和30年代後半に農村家庭科(のちに生活科)、畜産科が新設。
さらに昭和45年には園芸科ができ4学科体制になりました。
馬淵川の氾濫に悩まされていた名農が現在の高台に移転したのは昭和46年。
移転当時は樹木がなく、砂嵐が吹いていたといいます。
そこで学校を上げて植栽に挑戦。
環境緑化で日本一を受賞した緑豊かな名農は、
このように砂嵐を防ぐため先輩方が長年努力した結果、誕生したものなのです。
しかしよく考えてみると学校移転という大事業は園芸科新設の翌年。
なんだか園芸科の誕生を待って行われたようにも感じます。
現在は園芸科学科と名称を変えていますが、今も草花を育て
地域を花いっぱいにする緑化活動を牽引するのは園芸科学科。
「緑育心」を体現する園芸科学科は、まさに名久井農業高校の代名詞なのです。
さてゴールデンウィーク直前の名農はご覧のように新緑でいっぱい。
柔らかな緑に包まれていますが、これが自然のものではなく
先輩たちが砂嵐を防ぐため、計算の上に作りあげられた作品と考えると本当に驚きます。
園芸(園藝)とは、植物を素材にした芸術をいいます。
名農キャンパスは工夫を凝らした森の美術館。
学校散策にはちょうど気持ちの良い時期なので、
ぜひ芸術作品であるキャンパスを一周してみてはいかがでしょうか。
4月30日。今日は開校記念日です。