
ここは名久井農業高校の第2農場。
園芸科学科の草花部門と環境システム科の温室が所狭しと並んでいます。
先日、久しぶりに天気が良かったので
環境システム科の2年生を案内しました。とはいっても彼らは2年生。
1年生の時、すでにいろいろ見学したと思っていましたが
詳しくは説明を受けていなかったようで、皆さん興味深げに眺めていました。
第2農場に建っているガラス温室は全部で7棟。
サイズも作りもみんな違います。なぜなら目的が全部違うから。
全棟案内しましたが、名農の学科の変遷がよくわかり、
説明したこちらも久しぶりに歴史を思い出すことができ
充実した時間を過ごすことができました。
さて右側手前の温室はハンターズの本拠地である馴化温室。
今年もこの温室でメインの植物研究が行われています。
しかし本来の目的は生物工学で試験管培養したランなどの植物を
外気にならすための温室。フローラ結成時に借用したままもう10数年。
今度こそ返却しなければと思いながら、今年も使わせてもらっています。
その奥の温室はかつての観葉植物温室。
園芸科学科によってバナナなど熱帯植物が育てられていました。
しかし現在は使われていません。なぜなら熱帯植物を育てるには
冬でも温度を確保する必要があります。石油代も高くなりました。
学習とはいえ、収入のあがらない温室の維持が難しくなったことから使われなくなりました。
昭和時代にできた古い温室とはいえ、めったにお目にかかれない石垣壁を持つ重厚な作りです。
「古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう」とは吉田拓郎氏のメッセージですが
この古い温室も若い名農生のアイデアで新しい活用法を見つけて欲しいものです。