
園芸科学科の草花温室に来ています。
この時期、ここは春の花壇苗が主役。
たくさんの苗が入ったセルトレイが並んでいます。
すると温室の外に何やら咲いている花を発見しました。
それがこの花。濃いピンク色が印象的なナデシコです。
ナデシコの英名はダイアンサス、もしくはPINK。
いろんな場面でピンク色と口にしますが、本来はナデシコの色。
これこそ正真正銘のピンク色なのです。
とはいっても現在のナデシコは改良されて、
ピンクといっても濃さの違うさまざまな品種が出回っています。
いったい本家本元となる原種のナデシコはどんなピンク色だったのか気になります。
さてナデシコといえば女子サッカー。
W杯の優勝でナデシコJAPANという愛称もすっかり定着しましたが
チームフローラフォトニクスが結成された2009年は
まだ知名度は高くありませんでした。
結成時、フローラが初めて研究材料に選んだのがナデシコ。
強い光を与えることで伸長が抑制され、草丈の低いまま開花する現象を見つけました。
日本植物学会で発表すると初陣ながら入賞。
名農が初めてポスター発表をした歴史的な研究となりました。
現在名農や青森県の農業高校生が当たり前に発表しているポスター発表は
初代フローラがつけた道から導入されたものです。
その後、京都大学のテクノ愛でも入賞したこのナデシコ研究。
矮化剤を使わないでミニナデシコを作るユニークな技術と
その収益の一部をナデシコJAPANの強化費にしようというアイデアが受けてのことですが、
当時の女子サッカーは弱く、ナデシコJAPANって何?といわれたぐらいでした。
この10年でずいぶん強くなったものです。