このところ暖かい日が増えてきました。
先日はなんと今年初めてチョウを目撃。まだ4月上旬だというのにびっくりです。
そうなると外で気持ちよく実習したくなりますが、ちょっとご注意。
調子に乗って畑に播種したり、苗を植えるのはまだ早すぎます。
青森市で遅霜の降る平年値は4月27日。
つまりまだまだ霜が降りる可能性が高いということです。
昔、生徒たちと北海道並みに美味しいジャガイモ栽培を研究をしていた時の話です。
北国青森県とはいえども、7月になると暑くなり
デンプンの蓄積に最適な気温をオーバーしてしまいます。
デンプンいっぱいのホクホクしたジャガイモ栽培を目指した当時のメンバー。
ポイントはいかに7月までにデンプンを蓄積させるかだと考え
とにかく早くスタートさせ蓄積期間を確保しようと考えました。
そこで無謀にも4月の中旬に植え付け。もちろんマルチで保温しています。
順調に育ち下旬には芽が出てきましたが、案の定「遅霜」で芽が死んでしまいました。
結局、次の芽が出てくるのに数週間かかり大失敗でした。
青森県で安全にジャガイモを育てるにはゴールデンウィーク中か
連休明けに受け付けるのがベストなんですね。でもこのお話はこれで終わりません。
次年度、タバコ栽培で用いる植え付け穴が凹んでいる特殊な畝を導入したのです。
この畝を用いるとジャガイモの芽が出てもマルチに触れないので熱で焼けることはありません。
また植え付け穴内が凹んでいるので中はビニールハウス状態。芽がぐんぐん成長します。
遅霜の時期が過ぎたら植え付け部のビニールを切って芽を外気に晒すというこの栽培法を
用いた結果、普通の栽培より10日ほど栽培期間が長く確保され、
かつてないぐらいデンプンの多い美味しいジャガイモになりました。
しかし最後は北海道には勝てないという無念な結論で研究終了。
なぜなら北海道は盛夏になってもデンプン蓄積温度内。
一夏中、デンプンが蓄積していくんです。さすが北海道。脱帽です。