ここにあるのは2017年のサクラソウ展のポスターです。
会場はつくば市にある国立科学博物館筑波実験植物園。
毎年4月に開催されるサクラソウ展は人気で、
全国から貴重なサクラソウを見ようと来館者が集まります。
なぜならサクラソウは日本最古の園芸種といわれ、
江戸時代以前から日本人に愛されてきた草花です。
昔は殿様が鷹狩りで出かけた先で見つけた変異したサクラソウを持ち帰り
愛でていたそうですが、江戸時代に入り庶民にも人気が広がり
サクラソウが一大ブームになったといいます。庶民が自分だけの変異種を
軒先に並べて自慢し合う。そんな長閑な江戸の暮らしが見えてきそうです。
そんな江戸時代からずっと生き延びている変異種を一堂に集めて公開するのが
このサクラソウ展。百種類にもなるかと思われる変異種は見応え十分です。
2017年、フローラは博物館からこのサクラソウ展で保全活動を発表してほしいとの
オファーを受けました。もちろんお世話になっている筑波大学の先生のご推薦が
あってのことです。ちょうどその年、フローラは水質浄化システム研究で
農業クラブ県大会の出場を決めていました。さらにメンバーの一人が
サクラソウ保全活動についての意見発表(弁論)に出場することにもなっていました。
そんなことから代表者数名が展示会に参加し、発表することにしました。
めったに行けるものではありません。そこで2011年、サクラソウ救出に立ち上がった
メンバーに一緒に行かないかと声をかけてみました。当時18歳だった彼女たちももう24歳。
当然仕事をしていましたが、懐かしく思ったのでしょう。みなさん集合。
後輩たちの発表とサクラソウを見学するというサクラソウ同窓会の小旅行が行われました。
後輩にとっては当時の思いを先輩から直にきける貴重な機会。先輩が話された内容は
発表原稿にしっかり加えられました。2ヶ月後に開催された農業クラブ県大会では
研究発表とともに意見発表も最優秀。Wで東北大会に出場したものです。
昨年はコロナで中止された展示会。またいつか行ってみたいものです。