園芸科学科の草花温室。
一足早い春を楽しんでいるのは草花だけではありません。
こちらは松の盆栽。それもずいぶん並んでいます。
昔、園芸科学科では盆栽の実習があり
生徒たちが小さな盆栽を仕立てて楽しんでいたのを見たことがあります。
しかしこちらの盆栽は何十年ものの本物。THE BONSAIです。
この中のひとつが晴れの卒業式に飾られるはずです。
はっきり覚えていませんが、式典に飾られるのはいつも同じ松のような気がします。
では、なぜこんなに松が用意されているのでしょうか。
もしかしたらエースの調子が悪くなった時のための控え選手かもしれません。
またこの松は地元の小中学校の卒業式にも貸し出されるようです。
きっと同じ日に行われるいろいろな学校に提供できるように
たくさん準備しているのかもしれません。
農業高校の盆栽ですぐ思い出すのが東京都立園芸高校。
日本で初めて園芸という名がつけられた歴史のある高校で
こちらには三代将軍、徳川家光公が愛された松の盆栽があり
今も園芸高校生によって大切に管理されています。
さらに昭和天皇お手植えの松や樹齢100年以上の
イチョウやハナミズキを見ることもできます。
ここまでくるとちょっとした文化財。倍率はいつも都立の平均を超え、
動物を扱う科は2.6倍。都会で植物や動物を学べる学校はこんなにも人気なんですね。
でも名農の園芸だっていろいろな植物があります。
日頃、温室にくるとどうしても色鮮やかな花に目がいってしまうと思いますが
こんな落ち着いた渋いやつもいるので、ぜひ見つけてみてください。
3月1日は卒業式。まもなく出番です。