
新春の地元各紙に東日本大震災から10年という特集が組まれました。
その中である新聞が、かつてのフローラの活動を紹介していただきました。
どうやら古い記事の中からフローラの活動に目が止まったようです。
思い起こせば2011年3月11日から確かに10年。あっという間です。
当時、フローラは結成2年目。フォトニクスという名の通り、
植物にLEDを照射したり、光を感じやすくなるブラシナゾールを散布して
草花の開花スピードのコントロールをしようと研究していました。
2010年の予備実験も終わり、いよいよ2011年は本格スタートという時だったので
みんな大慌てしたのを覚えています。当時、農業クラブの役員だらけだったフローラは
何が何でも農クの県大会に出場しようと3部門すべてにエントリー。
震災当日は、まもなく行われる校内プロジェクト発表会での
最優秀を目指して練習をしていました。
しかしこちらは新しくできる環境システム科の研究のため四国の大学などを視察し
飛行機で帰る途中の空港で被災し、一晩空港内で野宿しました。
幸い南部町は大きな被害は免れ、フローラも無事に避難しましたが
その後交通網が遮断され、八戸から通っている人は家に帰るのが大変だったようです。
震災の翌日、運よく飛んだ三沢行きの飛行機で帰宅しましたが、地域は停電。
まったく暖房機器が動きません。もちろんテレビはつかず、iPadもバッテリー切れ。
世の中の情報がわからないのでとても不安でした。
その中に唯一動いたのが、この自作ラジオ。これでなんとか情報を得ることができました。
3月といっても雪のふる北国。日頃から停電を想定した準備の必要性を強く感じました。
さて震災での休校が開け、余震の中、3月に開催された校内プロジェクト発表会。
前年、数々の受賞した絶好調のフローラは、不思議なことになぜか3部門とも2位で落選。
これにはメンバーもショック。県大会がある1学期にやることがなくなってしまいました。
そんな理由もあり、その後フローラは全員でサクラソウ救出に乗り出して行きます。
震災10年という特集の取材依頼は、そんな当時のことを思い出させてくれました。