ほとんどの花が散ってしまった初冬の青森県。
なぜか今から花を咲かせようとしている植物があります。
それがヘレボルス・ニゲル 。一般にクリスマスローズという愛称で
多くの方に愛されているキンポウゲ科の宿根草です。
今から20年ほど前、日本で空前絶後の大ブームとなりました。
その際、パーティードレスと呼ばれた八重咲きのクリスマスローズなどは
ひと鉢数万円の値段で売買されていました。
日本でクリスマスローズが商業的に大成功したのは、なんといってもネーミング。
クリスマスのバラという響きが多くの人の心をくすぐったからです。
今は残念ながらもう下火。園芸、中でも草花はファッション。
トレンドに左右されるので、数年しかブームは続かないからです。
さて大ブームとなったクリスマスローズ。
みなさんが夢中になったのは黄色や赤、黒など色とりどりの花ですが
このような色の花は、本当はレンテンローズと呼ばれる別の仲間です。
本来のクリスマスローズはご覧のように
純白の花を咲かせる原種ニゲルをさす言葉なのです。
レンテンローズの露地の開花は青森県では4月。温室でも2月です。
ところがニゲルもう蕾をもたげてきています。
確か小さな蕾を発見したのは1ケ月ほど前。
このまま成長したら11月下旬には咲いちゃうんじゃないかと心配していましたが
じっと我慢していたのでしょう。久しぶりに覗くとまだこの大きさです。
このまま行くと間違いなく開花は12月になりそうです。
さすがクリスマスローズ。ちゃんとカレンダーを持っているようです。