
農業クラブ室に集まっているのは1年生。
自ら名乗り出て春から研究活動に励んでいる七人の侍です。
ハンターズが協力して農業クラブが取り組んでいる
人材育成プロジェクトのポイントは2つ。研究の場と発表の場の提供です。
研究活動を体験し、そのノウハウを学ぶのは確かに大切ですが
それ以上に彼らを育てるのが発表の経験。
それも原稿を読むのではなく、自分の言葉で臨機応変に
ディスカッションをするポスターセッションが大きな力を育みます。
しかし1年生にとってはかなり高いハードル。
助け舟などないため不安でいっぱいです。
そんなポスターセッションが11月1日にオンラインで行われます。
大会までもう少し。そこでみんな集まって質問対策に取り組んでいるのです。
2009年、フローラが日本植物学会に参加して以来、
ポスターセッションは名農にすっかり根づき、
3年生のイベントとして毎年行われるようになりました。
歴代のフローラメンバーは初めて発表した後、決まって同じ感想を話しました。
それは「ポスター発表は面白い!」。時間内で発表しないと減点になってしまう
農業クラブではどうしても対策として原稿を読むことになりますがポスターは原稿なし。
一見大変そうに思えますが、自分の意見を自由に述べて議論できるので
楽しくでしょうがないというのです。確かにその通り。
いかに時間通りぴったり読むかという技術は、
プロジェクト活動が育てようとしている力とは別物です。
だからこそ自由を味わえるフローラはこのポスター発表が大好きで
秋になると大きなポスターを背負ってみんな楽しく日本中を行脚していました。
一生懸命取り組む1年生。フローラは解散してしまいましたが
彼らが作った文化は名農の伝統文化として今も継承されています。