2019年と2020年、ハンターズは三和土を使った集水システムの研究を行いました。
特に堆肥を添加すると長期間、徐々に栄養分が流れ出し
緩効性肥料となることに気づいたのは、いかにも農業高校生らしい発見でした。
さまざまな実験をしながら、この三和土をレンガのように成形したら
肥料分を持った面白い花壇用ブロックや花壇の置物ができるとよく話題にしていました。
実験が一段落した6月中旬、日本代表のサポートメンバーが
さっそくアイデアを実現させてくれました。
それがこのブロック。蜂の巣のような八角形の可愛らしいできです。
中にはウサギの形をしたオブジェもあります。
面白いのが色の違い。土に着色しているのではありません。
黄色は淡路黄土。今は貴重になったという黄色を帯びた土です。
緑色は浅黄土。緑色を帯びたやはり天然土です。
どうせ作るならガーデンデザインに役立つように色土で作りました。
世界にはいろいろな土があるので、子供達が土を学べる面白い使い方も
できるかもしれません。彼らの工夫はこれだけではありません。
色によって中に含ませた堆肥を変えたのです。
窒素分を多く含む米ぬかや油粕は黄色、リン酸を多く含む骨粉は緑、
さらにここに写っていませんが、草木灰を入れたものは灰色と全部で3つ。
まだ作っていませんが、沖縄の赤土を入れると4種類にもなります。
栽培する作物によってブロックを変えるという楽しみも
ガーデナーに提供しようというアイデアです。
この技術はコンクリートでも試され、同様の結果を得ています。
研究から生まれた技術を、私たちの暮らしに生かす。
これこそフローラが得意としていた商品開発の手法です。
特許が取れたかもしれない一発芸でした。