一面にオオバコが群生しています。
オオバコ科のオオバコは、このような草原に生えますが
芝生に生えることもあることから雑草と呼ばれ駆除対象になっています。
しかしこのオオバコ、なかなか面白い繁殖戦略を持っています。
現在、穂を出しています。おそらく開花ではなく
もう種子ができているはずです。
この種子、雨や朝露を受けると表面がゼリー状になります。
よくオオバコダイエットという商品がコマーシャルされますが
それはこのゼリー状の部分を集めて粉末化したもの。
粉を飲んで水を飲むとお腹の中で膨らむため
あまり食べなくてもお腹いっぱいになるという仕組みです。
しかしオオバコはそんな目的でゼリー状になるのではありません。
実はこのゼリー、いろいろなものに付着するのです。
草原を歩く動物や人の体や靴にくっつき
遠くまで運んでもらおうという戦略なのです。
ご覧ください。この草原の右側は道路になっていますが
不思議なことにオオバコの群生は草原の中央ではなく
道路よりにできているのがわかります。
つまり彼らがターゲットにしているのは明らかに人間。
だから人が歩くようなところに生えてくるのです。
そういえば畑の畝の中では滅多にお目にかかることはありません。
知らないうちに、私たちは狙われているのです。