荷物を整理していたら、これまた古い資料が出てきました。
ファイルの表紙に「グリーンフィンガーズ・カフェ」というシールが貼ってあります。
これは前任校で植物科学科を立ち上げた際に1年間行ったイベント。
今までの農業科から、より広い植物という名を持つ科になったことから
周辺の皆さんに名前と学習内容を認知してもらおうと
相棒の先生と取り組んだユニークでダイナミックな企画です。
地域には植物に関した達人がたくさんいます。
その方を2ヶ月に1回?だったか毎月だったか忘れましたが
夜、学校にお招きしては講演してもらうのです。
講演者は地元の花壇コンテストの優勝者や
地元のクリスマスローズのナーサリーの皆さん、
十和田湖や八甲田山の写真集を出されている自然写真家などさまざま。
確か最終回はまもなく退職される園芸の達人だった校長先生の最終講義でした。
校長先生の授業など、なかなか聴けるものではないので職員もたくさん参加されました。
聴衆も講演者も一般の方。学校は場を提供するだけ。
みなさんお茶やコーヒーを飲みながら、
植物をネタに1時間半ほど楽しくお話を聞いては交流したものです。
さらに花や植物関係の検定会場も運営し、植物を愛する人の輪を広げていきました。
もちろん生徒も運営に関わり、毎回研究発表してくれました。
農業だけでなく植物という広い範囲を招集できるようになったため
今まで縁のなかった地域の皆さんが学校を訪れるようになり、
農業高校の素晴らしさを感じてもらいました。
そんな意味でもとても効果的なイベントだったと思います。
園芸の達人、優秀なガーデナーのことをイギリスでは「緑の手を持つ人」、
グリーンフィンガーと呼びます。
グリーンフィンガーズ・カフェ。ネーミングもなかなかオシャレでした。