イチョウの木についている黄色の実。ご存知、銀杏です。
幼い時、冬になるとよく銀杏を石炭ストーブで焼いて
食べた記憶がありますが、購入しようとすると意外と高価でびっくりします。
さてこのイチョウ、実のなる雌の木とならない雄の木があります。
人と同じように雌雄が完全に別の個体となっているものを雌雄異株といいます。
たしかにキウイやホウレンソウも雌雄異株だったはずです。
これとは別に同じ体に雄雌を分けた花を咲かせるタイプは雌雄異花といい
キュウリやスイカなどウリ科によく見られます。
さらに雌雄異花の形状ながら雄花と雌花の完成時期をずらす
トウモロコシのような雌雄異熟というタイプもあります。
両性花であれば簡単に受粉できますが、
それでは遺伝的多様性に欠けることからあえて雌雄を分ける。
人間に男女が存在するのも同じ戦略だと思うのですが
先日、この仕組みを説明していたら「だから苦労するんだ」と
しみじみと話している生徒がいました。
片思いや失恋でもしたのでしょうか。負けないでください。
ところで昔、農業高校の文化祭といえば生徒たちが家で収穫した農産物を
各自持ち寄って農産物品評会を開催していたものです。
先生方が優れた農産物に賞をつけてくれるので
本人はもちろんですが、保護者も頑張って選んでいたようです。
自分で値段をつけて販売する。産直センターなどない時代だったので
みんな小遣い稼ぎで楽しみにしていました。
農家の数が激減し、多くの在校生が農家でなくなった今、
残念ながらこのようなイベントはなくなってしまいました。
そこでよく並んでいたのが銀杏とクルミ。ミカンのネットに詰めると
1000円以上の高値で飛ぶように売れていたのを覚えています。
山から採ってくるのが当たり前の時代でした。