ハンターズの本拠地である馴化温室にこんな木枠があります。
底がないので物品を収納するはできません。ではいったいこれは何でしょう。
2018年の青少年水大賞で水質浄化を発表して準グランプリを受賞した
フローラ最後のメンバーが2017年4月、つまり2年生の時に自作したものです。
ご存知の通り、環境システム科は全国でも珍しい工業要素を取り入れた農業学科。
したがって簡単な工作物なら木材でも金属でも作ります。
彼らは当時、長ねぎと玉ねぎの研究をすることになりました。
もちろんお得意のLEDを照射して可食部を太くする研究で
小さな小石で育てる礫耕栽培をしていました。
しかし玉ねぎはほったらかしでいいのですが、
長ねぎは培土して茎を遮光し、軟白部分を作らなければなりません。
露地なら土を簡単に寄せることはできますが、
温室それも礫耕となると小石が崩れ落ちてしまいます。
そこで考えたのがプランター内に木枠を設けて、小石が落ちないようにする方法。
園芸科学科時代のフローラならアイデアを実現させる技術はありませんでしたが
彼らは工業も学んでいるので設備もあり、こんな木工なんてすぐ作ります。
この木枠はそんな彼らの作品なのです。
しかしこの研究、玉ねぎでは大成功して数々受賞しましたが、長ねぎでは失敗。
一人一研究のフローラでは誰も助けてくれません。
そこで先輩の取り組んだ研究をまた引っ張り出して、改良することになりました。
それが植物による水質浄化。長ねぎの失敗があったからこそ
世界準グランプリが生まれました。