
かつてスイカで面白いプロジェクトをしたことがあります。
それは屋上栽培。皆さんは学校の屋上に上がったことはありますか。
今は転落防止のため、自由に上がることはできませんが
とんでもなく広く、そして何もなく真っ平らです。
10年以上も前、ここでスイカのプランタ栽培をしたことがあります。
なぜなら屋上は地面と違って日中の光や熱の反射が強く、
逆に夜は冷えてきます。これは甘いスイカを作るには最適の環境。
またチョウなどの病害虫はまず3〜4階の屋上にはやってきません。
さらに屋上には屋外コンセントがあり、自動潅水装置などの
機器を動かすのも簡単。もしかしたら畑よりも快適な環境かもしれません。
しかし課題もありました。スイカやカボチャなどの重量野菜は
エレベーターがない学校では収穫したものを1階に運ぶのがたいへんなのです。
しかし逆転のアイデアでこの課題は解決できました。
それは観光スイカ園。お客様を屋上に招き、収穫してもらうのです。
皆さん楽しんで購入しては、自分の力で1階まで持ち帰ってくれます。
もし都会で開園したら階下でフルーツパーラーでもオープンさせたら
きっと大盛況になること間違いありません。
しかしこのプロジェクトは成功目前で失敗します。
それはカラスの襲撃。美味しそうなスイカをカラスがつつくのです。
ネットでもかけておけば済む話でしたが、すでに手遅れ。
収穫できずに断念したことがあります。
このプロジェクトの名前は「俺ら東京さ行ぐだ」。
吉幾三さんの歌の題名ですが、この計画でいけば都会の屋上は全て圃場。
とんでもなく大きな未開の圃場が眠っていることになります。
チャンスがあれば再挑戦してみたいものです。