第2農場はビニールハウスや温室が立ち並ぶ施設農業のエリア。
その施設の間に、こんな畝を見つけました。
これはカボチャかもしれません。
盛んに花を咲かせていて、手前にはもう小さな実が見えます。
カボチャはウリ科。ウリ科はキュウリやメロン、スイカなど
メジャーな野菜が所属する大きな派閥です。
彼らの特徴は雌雄異花という繁殖システム。
一般に植物は、ひとつの花の中に花粉を出す雄しべと
それを受ける雌しべがあります。
手っ取り早く受粉できるので便利ですが、
同じ遺伝子を持つもの同士で交配していては
クローンしか生まれてきません。
これでは気候の変化にあったり病気に襲われると
みんな同じ弱点を持っているのでひとたまりもありません。
これは植物にとって不本意。それを避けるには
様々な遺伝子を持っている必要があります。
その工夫が雌雄異花。同じ植物体なのに
雄しべしかない花と雌蕊しかない花を離して咲かせるのです。
これは自分の花粉ではなく、他の株の花粉を利用して
遺伝子の違う子供を作ろうとする優れたアイデアです。
なお時には雄しべ、雌しべをもった両性花を咲かせることもあります。
これは、いざとなったらクローンでもいいから子孫を残そうというど根性でしょうか。
こんな強かさが、今なおウリ科が大勢力を保つことができる知恵かもしれません。
もし花を見る機会があったら、雄花と雌花を探してみてください。