馴化温室脇でハンターズが栽培しているトウモロコシです。
奥のトウモロコシに比べ、手前のトウモロコシの葉が濃く、茎が太いのは一目瞭然。
同じ品種、同じ栽培管理をしていても、ずいぶん違うものです。
実は手前は堆肥を施したもの、奥は無肥料栽培です。
肥料が大好きなトウモロコシは、肥料のあるなしでこんなにも生育が変わります。
彼らの用いたのは有機肥料である牛糞堆肥。
窒素分を少し含み、徐々に植物へ供給される緩効性肥料です。
有機質肥料は牛糞だけでなく、同じように窒素を含む大豆や椿、ナタネやゴマなのど油粕や
リン酸を含む貝殻や魚粉、骨粉などいろいろあります。
それぞれが含んでいる栄養分を考えて散布することで
有機質肥料でもいろいろな効果を得ることができます。
さてせっかく元気に成長している肥料ありのトウモロコシ群ですが
おそらく私たちが知っているような立派な実はつかないと思われます。
なぜなら植え付け株数が少なすぎるから。
以前も紹介しましたが、トウモロコシはてっぺんの雄花に比べて
茎中央につく雌花の熟すスピードが遅いからです。
したがってこのトウモロコシの雌花が受粉態勢に入った際には
すでに雄花はもうおじいさん。たくさんの花粉を提供できないのです。
したがって別の雄花に頼ることになりますが、栽培しているのはたった10株。
生育のバラツキがあまり期待できないため
おそらく未熟果になる可能性が高いと思われます。
せっかくの美味しいスィートコーン。残念です。